2025年9月、自民党総裁選に立候補した小泉進次郎農林水産大臣の陣営が、ニコニコ動画でステルスマーケティング(ステマ)を行っていたことが明らかになりました。
この記事では、小泉進次郎氏のステマ問題の内容、やらせコメントの一覧、そしてこの問題がバレた理由について詳しく解説します。
小泉進次郎のステマの内容は?
小泉進次郎氏のステマ問題は、自民党総裁選に向けて行われた不適切な選挙活動として大きな注目を集めています。
問題の核心は、小泉氏の陣営が支援者に対して、ニコニコ動画の生放送配信でポジティブなコメントを投稿するよう依頼したことにあります。
陣営の広報班長を務めていた牧島かれん衆院議員の事務所が、支援者らにメールを送信し、小泉氏を称賛するコメントの投稿を要請しました。
このメールには、具体的なコメント例が24種類も添付されていたのです。
この行為は、インターネット上の世論を操作しようとする試みとして批判を浴びることになりました。
特に、2023年10月1日から企業のステマが景品表示法で規制されるようになった直後だけに、政治家による同様の行為は厳しい目で見られることとなりました。
やらせコメント一覧
小泉進次郎氏の陣営が支援者に投稿を依頼したやらせコメントの内容は、小泉氏を持ち上げるものから他の候補を批判するものまで多岐にわたっていました。
以下に、報道された具体的なコメント例をいくつか紹介します。
- 「期待感しかないでしょ」
- 「あの石破さんを説得できたのスゴい」
- 「泥臭い仕事もこなして一皮むけたのね」
- 「やっぱり仲間がいないと政策は進まないよ」
これらのコメントは、小泉氏の政治家としての成長や能力を強調し、有権者に好印象を与えることを狙ったものです。
特に「あの石破さんを説得できた」というコメントは、小泉氏の政治的影響力や交渉能力を強調しようとする意図が見られます。
また、「泥臭い仕事もこなして一皮むけた」というコメントは、小泉氏が以前から指摘されていた「軽さ」や「実務能力の不足」といった批判を払拭しようとする狙いがあったと考えられます。
さらに、他の候補者を批判するコメントも含まれていたことが報じられています。
例えば、高市早苗氏を貶めるような表現も見られました。
このような他候補への批判は、選挙の公平性を損なう行為として特に問題視されています。
ステマ問題がなぜバレたのか?
小泉進次郎氏のステマ問題が明るみに出た主な理由は、週刊文春の報道によるものです。
週刊文春が入手した内部情報をもとに、この問題を大きく取り上げたことで、一気に注目を集めることとなりました。
問題が発覚した経緯は以下の通りです。
- 9月20日 小泉進次郎氏の総裁選出馬会見がニコニコ生放送で配信される
- その直前 陣営の広報班長(牧島かれん議員)の事務所から支援者にメールが送信される
- メールには小泉氏を称賛するコメント例が24種類添付されていた
- 週刊文春がこの内部情報を入手し、報道
- 9月25日 小泉氏陣営の事務局幹部(小林史明衆院議員)が事実関係を大筋で認める
- 9月26日 小泉進次郎氏本人が閣議後の記者会見で謝罪
この問題がバレた大きな要因の一つは、陣営内部からの情報漏洩です。
支援者に広く配布されたメールが、何らかの経路で週刊文春の手に渡ったことで、この不適切な選挙活動が明らかになりました。
また、ニコニコ動画の生放送という公開の場で行われた行為であったことも、問題の発覚を早めた要因と言えるでしょう。
多くの視聴者がリアルタイムでコメントを見ることができる環境下で、不自然に似通ったポジティブなコメントが連続して投稿されれば、それ自体が疑念を招く可能性があります。
さらに、2023年10月からステマ規制が強化されたことで、こうした行為に対する社会の目が厳しくなっていたことも、問題が大きく取り上げられた背景にあると考えられます。
企業のステマが規制対象となる中、政治家による同様の行為は特に批判の的となりやすい状況でした。
まとめ
小泉進次郎氏のステマ問題は、政治家による不適切なインターネット世論操作の試みとして大きな批判を浴びることとなりました。
陣営が支援者に対して具体的なコメント例を提示し、ニコニコ動画の生放送で投稿を依頼したという行為は、選挙の公正性を損なう可能性のある重大な問題です。
この問題が明るみに出たことで、小泉氏の総裁選における立場は大きく揺らぐこととなりました。
同時に、政治分野におけるステマ規制の必要性や、インターネット上の世論形成の在り方についても議論が巻き起こっています。


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